【宅建業法】実践!過去問演習 解き方と勉強法を学ぶ その10

宅建過去問演習

本記事の第一回に「過去問演習の意義とやり方」について書いてますので、まだ読んでないって方はそちらの方を一読ください。

今回から「免許の届出・免許換え」について演習していきます。この分野も毎年出てもおかしくないところなので、過去問演習を通して出題パターンをしっかり把握しましょう。

では、早速問題やっていきましょう。必要に応じて紙とペンを用意して考えてみてください。悩んだときに簡単な絵を描くと色々思い出せることがあるかもしれません。

 

宅建業法の演習 第17問

2017年 Q:宅地建物取引業の規定によれば正しいものはどれか。

  1. 宅地建物取引業者Aは、免許の更新を申請したが、免許権者である甲県知事の申請に対する処分がなされないまま、免許の有効期限が満了した。この場合、Aは、当該処分がなされるまで、宅地建物取引業を営むことができない。

  2. Bは、新たに宅地建物取引業を営むため免許の申請を行った。この場合、Bは、免許の申請から免許を受けるまでの間に、宅地建物取引業を営む旨の広告を行い、取引する物件及び顧客を募ることができる。

  3. 宅地建物取引業者Cは、宅地又は建物の売買に関連し、兼業として、新たに不動産管理業を営むこととした。この場合、Cは兼業で不動産管理業を営む旨を、免許権者である国土交通大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。

  4. 宅地建物取引業者である法人Dが、宅地建物取引業者でない法人Eに吸収合併されたことにより消滅した場合、一般承継人であるEは、Dが締結した宅地建物の契約に基づく取引を結了する目的の範囲内において宅地建物取引業者とみなされる。

本問の論点:免許の効力が切れるタイミングなど。
問題の外観
本問のような、横断的な知識を問う問題こそ過去問で練習しておくべきである。言い換えれば、問われている内容は基本的なのだが、横断知識を問うのでアウトプットの仕方をしっかり訓練しておくべきであるということ。肢3、4が少し難しいかもしれない。

選択肢ごとのコメント

肢1 宅地建物取引業者Aは、免許の更新を申請したが、免許権者である甲県知事の申請に対する処分がなされないまま、免許の有効期間が満了した。この場合、Aは、当該処分がなされるまで、宅地建物取引業を営むことができない。
誤り。更新の申請に対する処分が行われるまでは、従前の免許はなお効力を有する
 
肢2 Bは、新たに宅地建物取引業を営むため免許の申請を行った。この場合、Bは、免許の申請から免許を受けるまでの間に、宅地建物取引業を営む旨の広告を行い、取引する物件及び顧客を募ることができる。
誤り。免許を受けずに広告などの営業活動をしていいわけがない。
 
肢3 宅地建物取引業者Cは、宅地又は建物の売買に関連し、兼業として、新たに不動産管理業を営むこととした。この場合、Cは兼業で不動産管理業を営む旨を、免許権者である国土交通大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。
誤り。兼業している宅建業以外の事業の種類は、変更の届出の対象ではない
 
肢4 宅地建物取引業者である法人Dが、宅地建物取引業者でない法人Eに吸収合併されたことにより消滅した場合、一般承継人であるEは、Dが締結した宅地又は建物の契約に基づく取引を結了する目的の範囲内において宅地建物取引業者とみなされる。
正しい。76条の条文まま。テキストなどにも載ってない場合がある内容なので、知らなかったらこの際しっかり覚えましょう。
正解・・・④
基本事項の確認
〇変更の届出が必要な場合はどんなときか、最低4つあげよ。その届け出は何日以内に届けなければならないか。
〇廃業の届出で破産・解散・廃業の免許が失効するタイミングはいつか。
〇業者が破産した場合、廃業の届出を行うのはだれか。
 

宅建業法の演習 第18問

2013年 Q:宅地建物取引業の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 甲県に事務所を設置する宅地建物取引業者(甲県知事免許)が、乙県所在の物件と取引する場合、国土交通大臣への免許換えの申請をしなければいけない。

  2. 宅地建物取引業者(甲県知事免許)は、乙県知事から指示処分を受けたときは、その旨を甲県知事に届け出なければならない。

  3. 免許を受けようとする法人の政令で定める使用人が、覚せい剤取締法違反により懲役刑に処せられ、その刑の執行が終わった日から5年を経過していない場合、当該使用人が取締役に就任していなければ当該法人は免許を受けることができる。

  4. 宅地建物取引業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明かな者は、宅地建物取引業法の規定に違反し罰金の刑に処せられていなくとも、免許を受けることができない。

本問の論点:免許換え・欠格事由の基本的なところ
問題の外観
もし本番だったら、肢3,4で迷うかもしれないが、肢4のほうが基礎的な内容なので消去法で4番を取りたいところ。肢3のような欠格事由の問題も頻出であるから過去問を通して問われ方のパタンを把握し、どういうときに欠格事由に該当するかを把握すればいい。

選択肢ごとのコメント

肢1 甲県に事務所を設置する宅地建物取引業者(甲県知事免許)が、乙県所在の物件を取引する場合、国土交通大臣へ免許換えの申請をしなければならない。 
誤り。取引するだけだったら免許換えいらない。他県に事務所を作るときに免許換えは必要。
 
肢2 宅地建物取引業者(甲県知事免許)は、乙県知事から指示処分を受けたときは、その旨を甲県知事に届け出なければならない。  
誤り。都道府県知事が指示処分をしたときは、その知事が、免許権者にその旨報告する。日本語を正確に読もう!
 
肢3 免許を受けようとする法人の政令で定める使用人が、覚せい剤取締法違反により懲役刑に処せられ、その刑の執行を終わった日から5年を経過していない場合、当該使用人が取締役に就任していなければ当該法人は免許を受けることができる。  
誤り。政令で定める使用人が免許欠格事由に該当したら、法人も免許不可。懲役刑に処せられているので欠格事由に該当する。
 
肢4 宅地建物取引業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者は、宅地建物取引業法の規定に違反し罰金の刑に処せられていなくても、免許を受けることができない。
正しい。条文(5条1項9号)そのまま。
正解・・・④
基本事項の確認
〇欠格事由に該当する犯罪を再度確認せよ。全部言えるまで暗唱するのもよい。
〇免許換えが必要なパターンを3つ挙げ、それぞれ誰の許可が必要になるか確認せよ。
〇毎回で面倒くさいが、再度テキストの欠格事由のページを読み込もう。
 

過去の拙ブログでもこのあたりの問題の解説記事を書いていますので、知識が足りないと思ったら読んでみてください。

 
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こんな感じで定期的に記事を書いていきますので、皆さんの勉強の一助にしてみてください。

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