【宅建の勉強法】建築基準法を図で解説 ~建ぺい率・容積率~

建築基準法④ 宅建 法令上の制限

建築基準法④

この記事は宅建試験の勉強の際の以下のような疑問を解決していきます。

・建ぺい率・容積率ってなに?
・どうやって計算したらいいの?

この分野では、「こういう場合の建ぺい率・容積率はいくらか?」など問われます。最初はよくわからんところですが、過去問を通して多くの事例を研究しておくことが重要です。

計算問題がよくわからんて場合は、出題頻度からも後回しにして構わないと思います。ここで多くの時間をかけるよりもまずは全体の把握を優先させましょう。

建ぺい率

 建ぺい率とは

言葉の確認からです。
建ぺい率
敷地面積(建物を建てる土地の面積)に対する建築面積(建物を上から見たときの面積)の割合のこと
例えばグーグルマップなどで上から土地を見た時の建物の面積の割合です。図で表すとこんな感じ。
建ぺい率
建ぺい率100%と50%だったらイメージとしては下の図のような感じ。
建ぺい率の違い
建ぺい率がデカいほど建物が密集していく街になります。逆に建ぺい率が小さいほど建物がポツポツと立っている感じですかね。建ぺい率は「建物がギュウギュウしてる割合」ってことですわな。
なんで、こんな割合を定めるんでしょうね。理由は以下の通り。
日本は土地が少ないですから、なるべく土地を余すことなく建物を建てたいのが正直なところ。一方、欲張って土地ぎゅうぎゅうに建物を建ててしまい、万が一、火災が起きたらどうなるでしょう。アッというまに燃え広がってしまいます
こういうことを防ぐために土地の上に建物を建てるときは、延焼を防ぐための余分な土地を開けとかないといけないってわけです。ほかにも、家同士がギュウギュウしすぎると風通しが悪い・太陽光が入ってこないなどの問題が出てきますね。
この建ぺい率は用途地域ごとで異なりますので暗記しましょう
建ぺい率 用途地域
商業地域は、商売をするところですからなるべく土地を有効活用して建物を建ててお店を出したいのが正直なところですよね。

 建ぺい率の緩和

建ぺい率は建物の土地に対する「ギュウギュウしてる率」ですから、火の延焼を防げる場所・建物の構造だったらもう少しギュウギュウしてもいいよって緩和がなされます。緩和される場合は以下の通り。
建ぺい率 緩和
 

 用途地域にまたがる場合

土地が2つの用途地域にまたがっている場合は、どれくらいの建物が建てられるんでしょうね。以下の図の通りです。
建ぺい率 計算
計算は過去問を通して沢山練習しておきましょう。
計算問題を理解するには、計算過程をしっかり書きながら考えることです。面倒くさがって頭の中でやろうとすると計算ミスを起こしたり、そもそも理解できなくなってしまいます。
 

容積率

次に容積率について見ていきましょう。

 容積率とは

言葉の確認からです。
容積率
敷地面積(建物を建てる土地の面積)に対する建築の延床面積(各階の面積の合計)の割合のこと
建ぺい率が平面的な意味合いなのに対し、容積率は立体的な広がりを表現する割合です。図で描くとこんな感じです。(延べ床面積に含まれないところも併せて押さえておきましょう)
容積率
これもなんでこんな割合を定めるんでしょうかね、理由は以下の通り。
仮に容積率の制限がなく、2000%(200/10)の建物を建てるとしましょう。敷地面積の20倍の延べ床面積ってことですから、見上げるくらい高いビルになります。こんな建物を自分の住んでいる隣に建てられたらどうなるでしょうね。
景観はおかしなものになりますし、太陽の光がほとんど当たらず、洗濯物も外で乾かなくなってしまいます。そもそも建物として物理的に安全かどうかも怪しいですよね。制限がないってことはそういうことをしても違反にならなくなっちゃうので、制限をかけるわけです。

 容積率の計算方法

容積率の概要を解説したところで、具体的な計算を見ていきます。
容積率には指定容積率と前面道路容積率の2種類があります。
指定容積率
前面道路の幅が12m以上の時に使う容積率。法律で決まっている容積率。
前面道路容積率
前面道路の幅が12m未満の時に使う容積率。道幅に定数をかけて容積率を算出する。計算した容積率が指定容積率より大きくなった場合は、指定容積率の方を採用する。(規制が厳しい方でやるってこと)住居系は道幅×0.4それ以外は道幅×0.6を乗して算出する。

建物を建てる土地の前面道路の幅で使用する容積率が異なることに注意してください。

言葉で説明してもわかりにくいですから、計算例を図で説明していきましょう。

容積率 計算1

次のが完全に理解できれば計算は余裕です。

容積率 計算2

計算問題は、とくのにじかんがかかると思うので、試験本番ではまず解ける問題をササっと捌き、後で時間をかけてやるっていう戦法がイイかと思います。あとは本番前に数多くのパターンを練習しておくことが一番いいかと思います。

繰り返しですが、計算問題は上の図のように途中式を書きながら考えてください。初学者の場合は特にです。今自分が何の計算をしているのかを書きながら考えることが重要です。

 

次回は集団規定の「高さ制限」などを解説していきます。
【宅建の勉強法】建築基準法を図で解説 ~高さ制限~
前回の「建築基準法 集団規定 道路制限・防火地域」の解説リンクはこちらです。
【宅建の勉強法】建築基準法を図で解説 ~ 道路制限・防火地域~
 
【おまけ】スキマ時間を有効活用したい方へ

より気合をいれて勉強したい方は通勤時間・寝る前の布団の中など、ちょっとしたスキマ時間でも有効活用したいはずです。下記アプリを使えば、時と場所を選ばず、好きな時に勉強できるのでお勧めです。

情報に接する時間を長くすれば、暗記できる確率も上がるってもんです。アプリを上手に活用し、インプットしていきましょう。

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