本記事の第一回に「過去問演習の意義とやり方」について書いてますので、まだ読んでないって方はそちらの方を一読ください。
では、早速問題やっていきます。必要に応じて紙とペンを用意して考えてみてください。悩んだときに簡単な絵を描くと色々思い出せることがあるかもしれません。
宅建業法の演習 第49問
2014年 問32
Q:宅地建物取引業者Aは、BからB所有の宅地の売却について媒介の依頼を受けた。この場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、誤っているものはいくつあるか。
-
AがBとの間で専任媒介契約を締結し、Bから「売却を秘密にしておきたいので指定流通機構への登録をしないでほしい」旨の申出があった場合、Aは、そのことを理由に登録をしなかったとしても法に違反しない。
-
AがBとの間で媒介契約を締結した場合、Aは、Bに対して遅滞なく法第34条の2第1項の規定に基づく書面を交付しなければならないが、Bが宅地建物取引業者であるときは、当該書面の交付を省略することができる。
-
AがBとの間で有効期間を3月とする専任媒介契約を締結した場合、期間満了前にBから当該契約の更新をしない旨の申出がない限り、当該期間は自動的に更新される。
-
AがBとの間で一般媒介契約(専任媒介契約でない媒介契約)を締結し、当該媒介契約において、重ねて依頼する他の宅地建物取引業者を明示する義務がある場合、Aは、Bが明示していない他の宅地建物取引業者の媒介又は代理によって売買の契約を成立させたときの措置を法第34条の2第1項の規定に基づく書面に記載しなければならない。
肢1,2,3は基本事項。瞬時に判断できなければならない。肢4で判断を迷う人がほとんどだと思う。まずは正確に日本語を読解する必要があるが、止めたところで商売の実務経験がないとなかなか判断しずらいかもしれない。かといって、ここまで詳しく条文の勉強をしようとするといくら時間があっても足りないのである程度の未限りも必要かもしれない。
選択肢ごとのコメント
〇媒介契約書の記載事項をテキストなどでおさらいしましょう。特に契約違反をした場合などのところをチェックしてみましょう。
〇媒介契約書に記名押印するのは誰か。
〇媒介契約書の交付時期はいつか。
宅建業法の演習 第50問
2015年 問28
Q:宅地建物取引業者A社が、Bから自己所有の甲宅地の売却の媒介を依頼され、Bと媒介契約を締結した場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。
-
Aは、Bが所有する甲宅地の売却に係る媒介の依頼を受け、Bと専任媒介契約を締結した。このとき、Aは、法第34条の2第1項に規定する書面に記名押印し、Bに交付のうえ、宅地建物取引士をしてその内容を説明させなければならない。
-
Aは、Cが所有する乙アパートの売却に係る媒介の依頼を受け、Cと専任媒介契約を締結した。このとき、Aは、乙アパートの所在、規模、形質、売買すべき価額、依頼者の氏名、都市計画法その他の法令に基づく制限で主要なものを指定流通機構に登録しなければならない。
-
Aは、Dが所有する丙宅地の貸借に係る媒介の依頼を受け、Dと専任媒介契約を締結した。このとき、Aは、Dに法第34条の2第1項に規定する書面を交付しなければならない。
-
(空欄)
3個の個数問題だからと言ってなめてかかると余裕で間違える問題。おそらくほとんどの人が選択肢2で間違えている。問題文を素早く丁寧に読む習慣がついていれば恐れるにたらぬ。普段より問題文を正確に読んでから問題を判別する癖をつけよう。
選択肢ごとのコメント
〇「レインズへの登録内容」を何も見ないで言えるまで覚えよ。
〇媒介契約書に記名押印する主体はだれか。併せて宅建士の独占業務を3個言え。
〇媒介契約書の作成が義務である取引形態、義務でない取引形態は何か。
過去の拙ブログでもこのあたりの問題の解説記事を書いていますので、過去問を解いて知識が足りないと思ったら読んでみてください。
こんな感じで定期的に記事を書いていきますので、皆さんの勉強の一助にしてみてください。
コメント