【宅建業法】実践!過去問演習 解き方と勉強法を学ぶ その12

宅建過去問演習

本記事の第一回に「過去問演習の意義とやり方」について書いてますので、まだ読んでないって方はそちらの方を一読ください。

今回から「宅地建物取引士」について演習していきます。必出な内容ですから様々な角度で問われてきます。普段から横断的な知識が問われてもいいように過去問、一問一答集などで反復練習しておきましょう。まだ「宅建士」のところの知識が不安な場合は下記リンクで知識を確認してみてください。

では、早速問題やっていきます。必要に応じて紙とペンを用意して考えてみてください。悩んだときに簡単な絵を描くと色々思い出せることがあるかもしれません。

 

宅建業法の演習 第21問

1998年 Q:宅建士Aは甲県知事から宅建士証の交付を受けている。このとき宅地建物取引業の規定によれば正しいものはどれか。

  1. Aが、乙県に所在する宅地建物取引業者の事務所の業務に従事するため、登録の移転とともに宅地建物取引士証の交付を受けたとき、登録移転後の新たな宅地建物取引士証の有効期限は、その交付の日から5年となる。

  2. Aが、宅地建物取引士として行う事務に関し不正な行為をしたとして、乙県知事から事務禁止処分を受けたときは、Aは、速やかに、宅地建物取引士証を乙県知事に提出しなければならない。

  3. 宅地建物取引士Aが甲県知事の宅地建物取引士資格登録を受けている場合で、Aは、氏名を変更したときは、遅滞なく変更の登録を申請するとともに、当該申請とあわせて、宅地建物取引士証の書換え交付を申請しなければならない。

  4. 宅地建物取引士Aが甲県知事の宅地建物取引士資格登録を受けている場合で、Aは、宅地建物取引士証の有効期間の更新を受けようとするときは、甲県知事に申請し、その申請前6月以内に行われる国土交通大臣の指定する講習を受講しなければならない。

     

本問の論点:宅建士の登録に関する基本的な事項に関する横断的な内容。
問題の外観
宅建士の登録のところは、宅建業の免許のところと相まって混乱しやすいところだが、裏を返せば出題されやすいということである。論点自体は非常に簡単なものだが、いざ本番になったら緊張して知っている内容なのだが、アウトプットしきれない、日本語を読み間違えてしまうなど往々にして起きる。日ごろの練習から常に本番を意識し油断しないかということがいかに大切かを意識してほしい。(このことは今後も繰り返し主張したいほど重要な考え方である)
選択肢ごとのコメント
肢1 Aが、乙県に所在する宅地建物取引業者の事務所の業務に従事するため、登録の移転とともに宅地建物取引士証の交付を受けたとき、登録移転後の新たな宅地建物取引士証の有効期限は、その交付の日から5年となる。
登録の移転をしたら有効期限がリセットされるなんてあり得ると思う?これが許されるんなら更新制度なんて意味ないやん。・・と少しの一般常識があれば判断できる問題。ということで、登録の移転をしても免許の有効期限は変わらず、従前の取引士証の期限のまま。
 
肢2 Aが、宅地建物取引士として行う事務に関し不正な行為をしたとして、乙県知事から事務禁止処分を受けたときは、Aは、速やかに、宅地建物取引士証を乙県知事に提出しなければならない。
この問題自体は非常に簡単な問題で、知らないとお話にならないような問題。しかし試験本番ではいかにも正解肢のような振る舞いをする。日ごろの練習から「本番ではこういうところに気を付けよう」と意識しなければいけないと知らしめてくれるいい問題。答えは「交付を受けた都道府県知事に提出」なので、問題文冒頭に書いてある「甲知事」に提出する。
 
肢3 宅地建物取引士Aが甲県知事の宅地建物取引士資格登録を受けている場合で、Aは、氏名を変更したときは、遅滞なく変更の登録を申請するとともに、当該申請とあわせて、宅地建物取引士証の書換え交付を申請しなければならない。
正解肢なので丸ごと覚えましょう。
 
肢4 宅地建物取引士Aが甲県知事の宅地建物取引士資格登録を受けている場合で、Aは、宅地建物取引士証の有効期間の更新を受けようとするときは、甲県知事に申請し、その申請前6月以内に行われる国土交通大臣の指定する講習を受講しなければならない。
大臣じゃなくて知事の講習。大臣の時は登録実務講習ね。
正解・・・③
 
基本事項の確認
超基本!!宅建士の登録はどの都道府県知事に登録する?
〇「登録の移転」と「変更の登録」の違いを説明せよ。
〇宅建士の独占業務を3つあげよ。
 
 
 

宅建業法の演習 第22問

1999年 Q:宅建士Aが、甲県知事から宅建士証の交付を受けている場合、宅地建物取引業の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 宅建士Aが、甲県知事から宅建士証の交付を受けている場合で、Aが、乙県知事に対し宅地建物取引士資格登録の移転の申請とともに宅建士証の交付を申請したとき、Aは、乙県知事から新たな宅建士証の交付を受けた後、1週間以内に甲県知事に従前の宅建士証を返納しなければならない。

  2. 宅建士Aが、甲県知事から宅建士証の交付を受けている場合で、Aが、乙県の区域内における業務に関して乙県知事から事務禁止の処分を受けたとき、Aは、1週間以内に乙県知事に宅建士証を提出しなければならない。

  3. 宅建士Aが、甲県知事から宅建士証の交付を受けている場合で、Aが、宅建士証の有効期間の更新を受けようとするとき、Aは、甲県知事が指定する講習で有効期間満了の日前1年以内に行われるものを受講しなければならない。

  4. 宅建士Aが、甲県知事から宅建士証の交付を受けている場合で、Aが、甲県の区域内における業務に関して事務禁止の処分を受け、甲県知事に宅建士証を提出した場合で、その処分の期間の満了後返還を請求したとき、甲県知事は、直ちに、宅建士証をAに返還しなければならない。

     

本問の論点:宅建士証の取り扱いについて
問題の外観
肢4はテキストにない内容かもしれないが、肢1~3は基本中の基本の内容。消去法で確実にとらえたい内容。肢2のような「速やかに」などの文言は「即ちに」などと置き換えられてひっかけ問題となりやすいから、このような文言が入っているものは常に意識して覚える必要がある。
選択肢ごとのコメント
肢1 宅建士Aが、甲県知事から宅建士証の交付を受けている場合で、Aが、乙県知事に対し宅地建物取引士資格登録の移転の申請とともに宅建士証の交付を申請したとき、Aは、乙県知事から新たな宅建士証の交付を受けた後、1週間以内に甲県知事に従前の宅建士証を返納しなければならない
新しい宅建士証は前の宅建士証と引き換えです。
肢2 宅建士Aが、甲県知事から宅建士証の交付を受けている場合で、Aが、乙県の区域内における業務に関して乙県知事から事務禁止の処分を受けたとき、Aは、1週間以内に乙県知事に宅建士証を提出しなければならない。
速やかに」、宅建士証を「交付した知事(甲知事)」に提出。
肢3 宅建士Aが、甲県知事から宅建士証の交付を受けている場合で、Aが、宅建士証の有効期間の更新を受けようとするとき、Aは、甲県知事が指定する講習で有効期間満了の日前1年以内に行われるものを受講しなければならない。
交付申請前6か月以内に」行われる法定講習を受けなければならない。
肢4 宅建士Aが、甲県知事から宅建士証の交付を受けている場合で、Aが、甲県の区域内における業務に関して事務禁止の処分を受け、甲県知事に宅建士証を提出した場合で、その処分の期間の満了後返還を請求したとき、甲県知事は、直ちに、宅建士証をAに返還しなければならない
正解肢。テキストに載っていない内容かもしれないので、ここで子のまま覚えよう。
正解・・・④
 
基本事項の確認
〇「速やかに」、「遅滞なく」、「即ちに」の違いを説明せよ。
〇「変更の登録」は登録内容の何に変更があったときにしなければならないか。
〇宅建試験の「合格資格」と「登録」と「取引士証」の有効期限をこたえよ。
基本事項の確認では、覚えておくべき必須の項目の確認を繰り返し行います。冗長だなと思う内容もありますが、自分の言葉で説明できなければ本番でアウトプットできるはずもないので面倒くさがらずにやってみましょう。
 

過去の拙ブログでもこのあたりの問題の解説記事を書いていますので、過去問を解いて知識が足りないと思ったら読んでみてください。

 

こんな感じで定期的に記事を書いていきますので、皆さんの勉強の一助にしてみてください。

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